【歌がうまく歌えないと悩む息子】
こんにちは。6月に息子の様子をレポートした、すずかけの木(以下すずかけ)の会員で小学1年生男子の保護者Mです。
すずかけで放課後を過ごすようになって半年以上が過ぎました。
前回のレポートで、歌に関心が薄かった息子が歌うことが大好きになった話にふれました。
すずかけの顧問あっきーの(元明星学園小学校音楽教諭の秋野憲治先生)の歌の時間に、自分のペースで参加するうちにみんなで歌うことが好きになったのです。
今回はその続きです。
すずかけのおかげで、息子が歌好きになったことにより、ある課題が明るみに出ました。
それは、息子の移ろいやすい不安定な音程。
すずかけで習った歌をたびたび家で歌うと、気持ちよさそうに歌いながらも、
時折音を外しては、ちょっと怪訝な顔をしながら、また歌い直す、を繰り返していました。
私事で恐縮ですが、母である私は歌うのが大の苦手(涙)。
小学校の音楽の授業で、音を思い切り外して恥ずかしい思いをして以来、人前で歌うことが嫌いになりました。
カラオケには極力足を踏み入れず、友人にたぶらかされ(?!)カラオケに迷い込んだ際には、他の人が歌う曲を登録しまくり、歌うことから逃げ切ってきました。
歌うことへのネガティブなコンプレックスの塊の私は、息子には私の安定しない音程がどうか遺伝しないでくれ…というのが、せめてのもの願いでした。
が、残念ながらその願いはかなわなかった模様。
すずかけで歌が大好きになったことにより、暇さえあれば歌う息子の口から、綱渡りのような音程の歌声が繰り出されるのを、目の当たりにすることになったのです。
本人もスムースに進行しない自分の歌声に、うまくいかないと思っている様子です。
息子は得意なことは執拗に追いかけ、うまくできないことは引き潮が引くように全く関心を示さないタイプ。私のように、ある日突然歌うことが嫌になり、歌わなくなるのではないか。
歌うことから逃げる「瞬間」をおそれながら、私は息をのんで息子の動向を見守りました。
そして先日、すずかけで驚きの事実を知りました。
週2回、歌を教えてくれるあっきーのに、息子自ら個人レッスンをお願いして、歌を練習しているというのです。そのレッスンは数週間行われていて、そのたびに息子の歌声が聞こえてきているとスタッフの方が教えてくれました。
得意なことでも教えを請うことはあまりしない息子が、うまくできないことを上手にできるよう自ら教えを請うているとは…!
音を外すのが恥ずかしいから、歌を嫌いになり逃げてきた私と違い、息子は立ち向かって練習している…!
「歌から逃げるのではないか」と息子を見誤っていた自分を恥じ、息子の成長を喜びました。
←個人レッスンを受けている様子。(なぜか帽子を2つ被っているのはご愛敬)
明星学園小学校と同じように、すずかけも、本人のやりたいことを応援してくれる雰囲気があると前回書きました。
それは得意で好きなことだけでなく、うまくできないことを上手になろうという気持ちもまるごと応援してくれるのだと今回の件で思いました。
きっと息子は、強制して歌わせたり、強制居残りという形で練習したら、自分からうまくなろうと思わなかっただろうし、何よりも歌を楽しく歌うことはなかったと思います。
うまくいかないことでも自分から練習して頑張った、この経験が、歌のうまい下手にかかわらず、息子の貴重な財産になると感じます。
そして、歌を嫌いになって歌う楽しみを味わえなくなった私と違い、きっと大きくなってからも歌う楽しみができたことでしょう。
歌が好きという気持ちが深く育まれたことにより、うまくいかないことでも上手になりたいという意欲がうまれました。
「上手にできないことにも取り組む意欲」という貴重な心を引き出してくださって、本当にありがたいなと思います。
(1年生保護者M)
※Mさんの6月のレポート「すずかけ1年生保護者です!」はこちらからお読みになれます。
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こうママ (火曜日, 29 10月 2019 21:22)
個人レッスン受けている姿に私まで熱いものがこみ上げました。苦手なことから逃げない姿勢、なんて素敵なんでしょう。
いまは6年の長男も、あっきーのと歌を歌うのが大好きでした。彼が小さな生きづらさを抱え、孤立感を深めていたとき、受け止めてくれたのがあっきーので、同じように個人レッスンをしてもらっていました。あっきーのに、見守られ、背中を押してもらったなあって思います。
ブログ拝読して、あの頃を思い出しました。ありがとうございました!
まさママ (水曜日, 30 10月 2019 12:00)
すずかけの木の新入生歓迎会で披露してくれた歌を思い出しました。
小学生とは思えないほどクオリティの高い演奏で
(しかも、歌の中にドキドキワクワクする仕掛けが満載!)
一生懸命に、でも楽しそうに歌う姿や、歌い終わった後のとってもとっても可愛い笑顔はやっぱり小学生で。
観て、聴いて、いろいろな感情がこみあげてきて、感動で震えちゃいました。
すずかけの木に仲間入りできて本当によかったと実感した瞬間でした。
そして、このブログを拝読させていただいて、
あの時の演奏は、このように作られていたのだなと。すごーーく納得。
子供一人ひとりの取り組む意欲を引き出し、見守り、応援してくださる、
あっきーのや、その他顧問の方、スタッフの方々に本当に感謝で、
改めて、すずかけの木に仲間入りできて本当に、本当によかったと思いました。
これからもよろしくお願い致します。
ことこ (水曜日, 13 11月 2019 09:03)
こうママさん、コメントありがとうございました。
あっきーのと歌うのが好きだった、お兄ちゃん。懐かしいですね。
前の小さなすずかけでも、あっきーのがなんとなく電子ピアノで合唱曲を弾きはじめると、
歌い出す子どもたちがいてだんだんハーモニーになったり、
お兄ちゃんのように1人で美声を響かせる子がいたりして、
自然発生的な音楽のひとときがありました。
音楽の楽しさ、美しさをからだで感じてくれたらいいなと思っています。
ことこ (水曜日, 13 11月 2019 09:06)
まさママさん、コメントありがとうございます。
私も自分自身を思い返すと、恥ずかしかったりしてそんなにちゃんと歌ってなかったのですが、ほんとうは歌うことは楽しいんですよね!
それを、すずかけであっきーのと歌を練習する子どもたちを見ていて、しみじみ感じます。
さらまま (日曜日, 17 11月 2019 11:05)
娘はよく 今日みんながすごくふざけててあっきーのの雷が落ちたよー と笑って帰ってきます。この元気の良くて自由な(!)メンバーをまとめてあの歌声を作り上げるあっきーのにはいつも感謝しかありません。
娘も歌は上手ではないのですが歌うのが大好きで、すずかけの歌の練習が大好きなようです。
すずかけのみんなには上手というより何より歌が大好きな子どもでいて欲しいなと願っています。